膀胱炎とは?市販薬で治る?原因・根本治療方法
- 2025年9月1日
- ブログ
膀胱炎とは?
膀胱炎(ぼうこうえん)は、膀胱の粘膜に炎症が起こる病気で、主に細菌感染による
急性膀胱炎が多くみられます。特に女性は尿道が短く細菌が侵入しやすいため、
男性に比べて発症しやすいのが特徴です。
膀胱炎の原因
- 大腸菌などの細菌感染(最も多い原因)
- 排尿を我慢する習慣
- 冷え・疲労・ストレスによる免疫低下
- 性交渉後(honeymoon cystitis)
- 不衛生な生活習慣(ナプキンの長時間使用、排便後の拭き方など)
膀胱炎のセルフチェック
以下の症状がある場合、膀胱炎の可能性があります。
- 排尿時の痛み・しみる感覚
- 残尿感や頻尿
- 尿の濁りや血尿
- 下腹部の重苦しい痛み
- 強い尿意があるのに少量しか出ない
※これらが複数当てはまる場合は膀胱炎を疑い、早めの受診をおすすめします。
膀胱炎は自然治癒する?
軽度の膀胱炎であれば、体の免疫力とこまめな排尿によって自然に改善することもあります。
ただし注意点があります
- ①自然治癒を期待して放置すると、腎盂腎炎(高熱・腰痛)に悪化するリスクがある
- ②特に妊婦や基礎疾患のある方は悪化しやすく、必ず医療機関で治療すべき
※「自然治癒は可能だが、放置は危険」これが膀胱炎の現実です。
膀胱炎に市販薬はある?
膀胱炎の根本治療は抗菌薬(抗生物質)ですが、市販では抗菌薬は販売されていません。
そのため市販薬は対症療法(症状を和らげる)が中心になります。
市販薬で期待できる効果
- 痛みや残尿感の軽減(鎮痛・消炎成分入り)
- 膀胱粘膜の保護による症状緩和
- 尿のアルカリ化による不快感の軽減
市販薬の例
- ボーコレン(小林製薬)
- 漢方薬(猪苓湯・五淋散 など)
※市販薬は根本治療にならず、一時的な緩和にとどまるため、根本治療を行いたい方や症状が続く場合は必ず病院に受診しましょう。
当院の治療方法と流れ
当院は産婦人科ですが、膀胱炎の治療も行っております。※内診は行いません
膀胱炎の症状でご来院された場合
- 受付後、院内のトイレで検尿コップに尿を採取していただき、検尿を行います。
- 検尿の検査結果は数分程度で判明しますので、診察に順番で呼ばれるまで待合室でお待ちください。
- 診察室で結果をお伝えして抗生物質の処方をいたします。(おりものの異常がなければ内診は行いません)
- 受付で会計を済ませて帰宅できます。
※処方された抗生物質は症状が途中で治まっても最後まで飲み切ることが重要です。途中でやめてしまうと再発しやすくなります。
※症状が治まりましたら再診は不要ですが、飲み切ってもなお症状が良くならない場合は、再診をお願いいたします。
まとめ
- ◆市販薬は症状緩和のみで根本治療にはならない。
- ◆医療機関が処方する抗菌薬で数日で改善可能。
- ◆膀胱炎は女性に多い身近な病気だが、放置は危険で重症化することがある。
- ◆軽症なら自然に治る場合もあるが、放置は腎盂腎炎リスクにつながる。
- ◆症状が軽くなっても処方薬は最後まで内服することが重要。
- ◆再発しやすいため、生活習慣の改善も必要。
「自然治癒を待つ」よりも、市販薬は応急処置として使い、早めの受診で確実に治すことが最も安全です。
自宅でできる対策(再発予防)
- ◆水分を多めに摂り、尿をこまめに出す
- ◆下腹部や体を冷やさない
- ◆カフェイン・アルコール・辛い食事など膀胱を刺激する飲食を控える
- ◆生理用品はこまめに交換する
- ◆性交後は早めに排尿する