
子宮頸がん(HPV)ワクチン
子宮頸がん(HPV)ワクチン
子宮頸がんの主因はヒトパピローマウイルス(HPV)への持続感染です。特に高リスク型(例:HPV16・18型など)が発がんと関連し、若年層からの予防が重要です。HPVワクチンはこれら高リスク型への感染を減らすことで、将来の子宮頸がん発症リスクを大きく下げることが期待されます。加えて定期的な子宮頸がん検診(細胞診・HPV検査)と組み合わせることで、予防・早期発見の相乗効果が見込めます。
項目 | ガーダシル(4価) | シルガード9(9価) |
---|---|---|
対応HPV型 | 6 / 11 / 16 / 18 | 6 / 11 / 16 / 18 / 31 / 33 / 45 / 52 / 58 |
主な予防対象 | 子宮頸がん、尖圭コンジローマ | 子宮頸がん(より広範)、尖圭コンジローマ |
接種回数 | 3回(0・2・6か月) | 通常3回(0・2・6か月)※年齢により2回法の適用あり |
メリット | 世界的実績が豊富、コンジローマ予防も可能 | 高リスク型の網羅性が高く、将来の子宮頸がん予防により有利 |
留意点 | 9価と比べると高リスク型のカバー範囲が狭い | 地域・時期により供給や費用面の差が生じる場合あり |
ガーダシル(4価ワクチン) | 1回 22,000円 |
---|---|
シルガード9(9価ワクチン) | 1回 38,500円 |
項目 | 確率(目安) |
---|---|
子宮頸がんにかかる生涯リスク | 約1%(100人に1人) |
子宮頸がんで死亡する生涯リスク | 約0.3%(300人に1人) |
ワクチン後に重い副作用が出る確率 (アナフィラキシーなど) |
0.001%未満(10万人に1人以下) |
ワクチン後遺症が残る確率 (因果関係が確定した例) |
統計的に確認されず、極めて低い |
高リスク型HPV感染の予防により、将来の子宮頸がん発症リスクを低減できます。若年での接種ほど効果が高いとされます。
より広い高リスク型カバーを重視するならシルガード9が一般的です。費用や供給、年齢要件などでガーダシルが適する場合もあります。医師と相談のうえ決めましょう。
多くは軽度で一過性です。重篤なアレルギーはまれですが、接種後は院内で経過観察を行い、安全に配慮します。
はい。尖圭コンジローマ・肛門がんの予防や、将来のパートナーへのHPV伝播抑制に有用です。
定期接種対象は公費となる自治体が一般的です。年齢・時期によりキャッチアップ助成が設けられる場合があります。詳細は自治体・医療機関へご確認ください。