卵巣腫瘍とは|シュシュレディースクリニック 戸田公園|埼玉県戸田市の婦人科・美容皮膚科

         
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卵巣腫瘍とは

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卵巣腫瘍とは

卵巣腫瘍とは

「卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)」とは、卵巣に生じるしこりやふくらみを指します。卵巣は子宮の左右に一つずつあり、排卵やホルモン分泌を担う臓器ですが、ここに腫瘍が発生することがあります。

腫瘍は発生する細胞の種類により多彩です。腫瘍=がんではなく、多くは良性ですが、境界悪性(悪性度が低いがん)や悪性(卵巣がん)もあります。腫瘍が大きくなっても自覚症状が乏しく、見つかった時点で進行していることもあります。

  • 良性腫瘍:転移や再発は稀で、手術で切除すれば治ることが多い
  • 境界悪性腫瘍:がんの性質を一部もち、進行は比較的ゆるやか
  • 悪性腫瘍(卵巣がん):進行で転移の恐れがあり、早期発見が重要

卵巣は「症状が出にくい臓器」

卵巣は腹腔の奥にあり外とつながっていないため、初期は症状がほとんど出ません。いわゆる沈黙の臓器です。進行すると次の症状が現れることがあります。

  • 下腹部の張り・膨隆感
  • 下腹部痛・腰痛が続く
  • 頻尿や便秘など圧迫症状
  • 腹水貯留による腹囲増大

放置すると、腫瘍がねじれる卵巣腫瘍茎捻転を起こすことがあり、突然の激痛で緊急手術が必要になります。腫瘍破裂により内容物が腹腔に漏れて強い痛みを生じる場合もあります。

卵巣腫瘍の原因

明確な原因は未解明ですが、関与すると考えられている要因は以下のとおりです。

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 排卵回数が多い(出産・授乳の経験が少ない等)
  • 家族歴(卵巣がん・乳がんなどの既往)
  • 肥満・喫煙・欧米型の食習慣

年齢とともに発症リスクは上昇し、40代以降に多くみられます。

卵巣腫瘍の治療法

治療は腫瘍の大きさ・性質(良性/悪性)・年齢・妊娠希望の有無などで異なります。基本は手術治療です。

  • 良性腫瘍:腫瘍のみ切除する卵巣温存手術が中心
  • 境界悪性腫瘍:再発予防目的に卵巣摘出を検討することがある
  • 悪性腫瘍(卵巣がん):手術に化学療法(抗がん剤)を併用

一部の良性腫瘍ではホルモン治療等で縮小が期待できる場合があり、妊娠希望がある場合は卵巣温存を優先して計画します。

卵巣腫瘍の検査と診断方法

超音波検査(経腟エコー)で比較的容易に発見でき、血液検査の腫瘍マーカー(CA125など)で悪性の可能性を評価します。必要に応じてCT/MRIで性状や周囲臓器への影響を確認します。

  • 経腟エコー:卵巣の大きさ・形・内部構造を確認
  • 腫瘍マーカー:悪性の可能性のスクリーニング
  • CT/MRI:性状評価・進展範囲の把握

婦人科の定期検診により早期発見は十分可能です。

卵巣腫瘍の予防と早期発見のために

卵巣は症状が出にくいため、定期健診が最も有効な予防策です。「お腹が張る」「急に太った気がする」と感じたとき、実は腫瘍や腹水が原因のこともあります。通常の卵巣は2〜3cmですが、放置で20cm以上に拡大する例もあります。

早期発見に有用な検査:

  • 超音波検査(経腟エコー)
  • 腫瘍マーカー検査
  • 子宮頸がん検診・子宮体がん検診

40歳以降は年1回の婦人科検診を推奨します。卵巣腫瘍は初期症状に乏しい一方、定期検診で早期発見できれば多くが治療可能です。お腹の張り、下腹部痛、生理以外の出血など気になる症状があれば早めに受診してください。