3年間の漢方研修が終わりました!|シュシュレディースクリニック 戸田公園|戸田市の婦人科・美容皮膚科・産婦人科・漢方内科

         
土曜も午前・午後
診療しています
〒335-0022埼玉県戸田市上戸田2-7-9
TEL,048-242-8088
ヘッダー画像

医療コラム

3年間の漢方研修が終わりました!|シュシュレディースクリニック 戸田公園|戸田市の婦人科・美容皮膚科・産婦人科・漢方内科

3年間の漢方研修が終わりました!

久しぶりのブログ投稿になってしまいましたが、このたび、3年間の漢方研修が終了しました。

平成4年4月~北里大学東洋医学総合研究所で漢方研修を開始しました。

北里大学東洋医学総合研究所は、大塚敬節先生、矢数道明先生、大塚恭男先生、花輪壽彦先生など近代の東洋医学を中心になって支えた偉い先生方が所長を務められた、言わば東洋医学の聖地ともいうべきところです。

研修開始当初はコロナ禍で、患者さんも減ってしまい、一時は研修自体がどうなるかと危うい時期もありましたが、それでもやはり、西洋医学では良くならない患者さんの足が途絶えることはありませんでした。

漢方は日本の伝統的な医療であるため、漢方指導医である師匠に長らく師事し、師匠と弟子の関係で漢方治療の神髄を教わり、それを継承していくことが大切だということから、私もある有名な先生を師匠に持ち、勉強させていただきました。

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、NHKの「きょうの健康」でよく出演されていらっしゃる「伊藤 剛」先生を師匠として、3年間白金にある北里大学東洋医学総合研究所に通いました。

この3年の間に「シュシュレディースクリニック戸田公園」を開院しましたので、開院準備や開院後の忙しいときもありましたが、ずっと伊藤先生に師事し、多くのことを学ばせていただきました。

3年間が本当にあっという間で、研修の終わりが近づくにつれ、もっと聞いておきたいことがいっぱいあった!もっと学びたい!という気持ちが沸き起こりましたが、一応3年間で研修は終了し卒業となりましたので、この先は、先人の書き残した古典を紐解いて、シュシュレディースクリニック戸田公園にいらっしゃる患者様と一緒により学びを深めていきたいと思っています。

師匠の伊藤先生が診療中によく教えていただいた教訓のひとつに「背中をよく見なさい」があります。これは、「背診」といって、日本の医療が西洋医学を取り入れるようになってやらなくなった診察方法です。

「背診」は、患者さんをうつ伏せにして背中の中心にある脊柱を中心に左右にあるツボ(経穴)を押し、どこに原因があるかを探る診察法です。東洋医学の中でも「鍼灸」の診察法になります。内科では胸とお腹を触る「触診」はしますが、診察室のベッドでうつ伏せになって診察をするのは、整形外科くらいではないでしょうか?

当の婦人科では、内診はあるものの、患者さんにベッドに横になってもらって、お腹を触ったり、背中を押したりなどすることはほとんどありませんが、背中を診察しなければ発見できないことも多く、師匠の言葉を肝に銘じて「背診」をすることを忘れないようにしたいと思います。

来院患者さんが多くなるにつれ、限られた診療時間の中で一人の患者さんに向き合う時間が短くなってしまいがちですが、患者さんの訴えに耳を傾ける「聞診(問診)」・患者さんの外観や顔や舌の色を見る「望診」・患者さんの身体(脈やお腹、背中)に直接触れる「切診(触診)」という漢方の基本的診察方法の大切さを忘れず、これからも日々の診療に生かしていきたいと思います。

      

  (北里大学東洋医学総合研究所)              (師匠の伊藤先生と)