METHOD & COMFORT
中絶手術の方法・
痛みへの配慮
お体への負担を、できるだけ少なく。
柔らかい吸引管を用いるMVA法と、麻酔・前処置について。手術方法と痛みへの配慮をご案内します。

一般的な金属器具でなく、使い捨ての柔らかい「プラスチック製」を採用
当院では、使い捨ての柔らかいプラスチック製の吸引管を用いるMVA(手動真空吸引法)を採用しています。子宮の内側を鋭い器具で掻き出すのではなく、内容物を吸引することで、子宮内膜への負担に配慮します。MVA法は、WHOが妊娠14週未満の外科的中絶に推奨する吸引法の一つです。
※当院ではMVA法選択時の専用キット追加費用は頂戴しておりません
当院では、ラミナリアを用いて子宮頚管をあらかじめ広げる前処置は痛みを伴うため行っておりません。
4種類の中絶方法の違い
術式ごとの特徴を比較し、当院ではMVA法のみを採用しています。
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| 中絶方法 | 素材 | 特徴 | 時間・対象週数 | 主なリスク・留意点 |
|---|---|---|---|---|
| 当院で採用 MVA法 当院の術式/手動真空吸引法 | 使い捨ての柔らかいプラスチック製カニューレ(当院使用) | 5~7mmの極細の柔らかい吸引管と静脈麻酔を併用することで、無痛手術を実現。 WHOが推奨する吸引法の一つです。 |
約15分 妊娠12週未満(診察で適応を判断) |
まれに次の症状が起こることがあります。出血、感染症、組織の遺残、子宮内膜損傷、子宮穿孔。 |
| EVA法 電動吸引法 | 金属製の吸引管 | 電動吸引装置を使う方法。吸引圧が安定し短時間で行えますが、繊細な圧調整には技術を要します。 | 約15分 妊娠6〜12週未満 |
出血、感染症、子宮内膜損傷、まれに子宮穿孔 |
| 掻爬法 D&C法 | 金属製の掻爬器具 | 鉗子やスプーン状の器具で子宮内容物を取り除く方法。吸引法より手術時間や出血量が増える傾向があります。 | 約15〜30分 妊娠6〜12週未満 |
出血、感染症、子宮損傷など。身体への負担が比較的大きい |
| 中絶薬 薬剤による中絶 | 飲み薬 | 中絶薬「メフィーゴ®パック」は、ミフェプリストンとミソプロストールの2種類の薬を使用する方法です。 | 通常2〜3日 妊娠9週0日以下 |
出血や強い腹痛など。排出まで通常2〜3日かかり、排出時期は予測できません。排出確認まで入院・院内待機が必要な場合があり、条件を満たす方は医療機関の許可のもと自宅で経過観察します。状況により追加の処置が必要。国内試験では24時間以内の中絶成功率は93.3%(112/120例) |
治療法の適応とリスクは妊娠週数やお体の状態によって異なります。
中絶薬の出典:厚生労働省
MVA法を選ぶ理由をもっと見る
子宮内膜への負担に配慮した、柔らかい器具での吸引
子宮内膜は、子宮の内側を覆う組織です。MVA法は、吸引管(カニューレ)で子宮内容物を吸い出す方法で、鋭い器具で子宮の内側を掻き出す掻爬法とは仕組みが異なります。子宮内膜への負担に配慮して吸引法を選択します。
当院では柔らかいプラスチック製のカニューレ(吸引管)を用い、子宮に過度な力を加えない丁寧な操作を心がけています。術者による操作の違いにも注意し、安全性に配慮して手術を行います。ただし、柔らかい器具でも強く押し込めば子宮穿孔(子宮の壁に穴が開くこと)などが起こり得ます。子宮の向きや大きさに合った器具選びと、無理な力を加えない操作が大切です。
流産を繰り返し、子宮内の手術を受けたことがある方では、子宮内膜への負担をできるだけ抑えることも大切です。当院では、内膜を傷つけるリスクの軽減を目指し、掻き出す方法ではなく吸引法を選択しています。これまでの治療歴を確認し、手術の必要性と方法を個別に検討します。MVA法でも内膜の傷や癒着のリスクがなくなるわけではありません。
帝王切開歴や子宮筋腫がある方も相談可能
帝王切開を受けたことがある方や、子宮筋腫・子宮の形の違いがある方もご相談ください。子宮の前屈・後屈とは、子宮が前方・後方に傾いている状態をいいます。
子宮に過度な力が加わらないよう配慮して手術を行っています。当院の診療経験では、帝王切開の既往がある方でも、安全に手術を行えたケースを多く経験しています。
子宮の前屈・後屈が強い方や、子宮の形の違い・子宮筋腫がある方など、鉗子(組織をつかむ器具)を挿入しにくいケースでも、MVA法で対応できる場合があります。妊娠している場所や子宮の形、筋腫の位置・大きさを確認し、無理なく安全に器具を使用できるかを医師が判断します。
妊娠4〜5週の小さな胎嚢にも対応
胎嚢(たいのう)は、妊娠初期に超音波検査で確認する赤ちゃんを包む袋です。早い時期は小さく、妊娠している場所や週数がまだはっきりしないことがあります。
妊娠6週未満でMVA法を用いた研究もあり、当院でも妊娠4~5週の胎嚢が小さい症例でもほとんど遺残なく行っております。
ただし早い時期でも組織が必ず残らず取り除けるということではありません。子宮外妊娠を見逃さないこと、手術が完了したかを確認することが重要です。診察結果により、再度の超音波検査や血液検査、術後の確認が必要になる場合があります。
当院での手術時期は、診察と検査で状態を確認したうえでご案内します。
ラミナリアによる前処置をせず、痛みと負担に配慮
当院では、ラミナリアを用いた手術の前処置は、麻酔前も麻酔後も行っておりません。麻酔で眠ってからラミナリアを入れることもありません。
ラミナリアを用いた前処置とは、手術器具が入りやすいように、狭い子宮頚管に海藻由来の棒状の器具「ラミナリア桿」をあらかじめ入れ、水分を吸ってゆっくり膨らむ性質を利用して子宮頚管を広げる処置です。行う場合は前日や手術当日の早い時間などに挿入し、広がるまで待ちます。挿入時や待機中に痛みを伴うことがあります。
WHOは、妊娠12週未満の手術による中絶では、ラミナリアなどの浸透圧性拡張器を用いた前処置を推奨していません。当院でも、ラミナリアを用いた前処置は行っていません。
また、器具による過度・急速な子宮頚管の拡張は、将来の流産や早産につながる子宮頚管無力症の危険因子として知られています。
当院では、妊娠週数や子宮頚管の状態に合わせて、5〜7mmの柔らかく細いプラスチック製の吸引管を選び、子宮頚管を過度に広げないよう、丁寧に操作します。
手術中は麻酔・鎮痛によって痛みを抑え、体調や反応を確認しながら薬の量を調整します。十分な鎮痛と安全性を大切にし、お体への負担をできるだけ少なくするよう努めています。
他院で断られた方も、
ご相談ください。
豊富な実績と経験で、高度な症例にも可能な限り対応しております。
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手術の可否は診察・検査をもとに医師が判断します。リスクの内容によって追加費用がかかる場合があります。
